老祥記の軌跡

区画整理前の店舗外観と壊れた取っ手

中国は天津地方の、天津包子(テンチンパオツー)と呼ばれる饅頭を、味・名称ともに日本人に馴染む物にしようと考え『豚饅頭(ぶたまんじゅう)』を生み出したのが”元祖豚饅頭の店”、老祥記だ。
『神戸のぶたまんじゅ屋』と呼び親しまれてきた老詳記。『老祥記』という名で広く知られるようになったのは最近のこと。
開店当時は中国の船員さんが故郷の味を求めて集まる憩いの場でもあった。

左の写真は二代目の店で、区画整理前の風景。現在は店の前に広い通りがあり南京町広場はたくさんの観光客や催し物でにぎわっている。
現在の店内でも、このガラス戸の姿を見ることができる。このガラス戸の引き手には穴が開いている。お客さんがひっきりなしに開け閉めするうちに、板が薄くなってとうとう穴が開いてしまったのだ。当時新聞にも取り上げられ、以来行列は止まず、扉が閉まることはほとんどなくなった。
店主は三代と続いているが、お客さんの中には四代にわたってごひいきにしてくださる方もいる。

受け継がれる、味・技・店

  1. 初代店主 曹松琪

    初代 曹 松琪(そう しょうき)

    中国浙江省寧波出身。老祥記の創業者。
    1915年に来日し、南京町で日本初の豚饅専門店を開業する。
    日本の方に親しみをもってもらえるよう包子を「豚饅頭」と命名した。
  2. 二代目店主 曹穂昇

    二代目 曹 穂昇(そう ほしょう)

    兵庫県神戸市出身。戦後から南京町の復興期までの間、店を大切に守り続けた老祥記二代目。
    おおらかな性格の持ち主ゆえ南京町界隈の人々からは「パパ」と呼ばれ、多くの方から慕われていた。
  3. 三代目店主 曹英生

    三代目 曹 英生(そう えいせい)

    兵庫県神戸市出身。現老祥記代表取締役、及び南京町商店街振興組合理事長。
    70年代から父・穂昇と共に老祥記の発展に尽力している。また、自他共に認める豚饅大好き人間である。現在ではその活動範囲を広げ、地元神戸の数々のイベントに従事する。「南京町春節祭」、「モトマチイーストジャズピクニック」、「KOBE豚饅サミット」立ち上げメンバーの一人。
  4. 四代目店主 曹祐仁

    四代目 曹 祐仁(そう まさひと)

    兵庫県神戸市出身。2012年より老祥記に従事する。
    大学時代にフィンランド留学を経験し、卒業後は電機メーカーに勤務。現在は伝統の美味しい豚饅を作るべく日々修行中である。
    また、南京町青年部メンバーの一人として各種イベントに参加している。